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2013年01月06日 10:48
4月20日(土)東京都立産業貿易センターで開催されるアーティズムマーケットに参加します。 https://www.artism.jp/index.php?am01

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クロツヅキのコンセプト

アーティスト・ステイトメント

 

暗闇の中でも自ら輝きだすものがある
それはあたかも真っ黒の泥の中で育つ美しい蓮のように
絶望ばかりが詰め込まれたパンドラの箱の希望のように
黒い世界こそ強い光を創り出している
龍は天に昇るその日まで水中の深い闇の中で力を蓄えている
そんな姿にこそ美は宿るのである

                          クロツヅキ

 

クロツヅキになるまでの歴史

1971年 都築数明生誕
        愛知県額田郡幸田町大草

1990年 米国エベレットCC数学科入校

1994年 つづき仏壇店入社

2003年 仏壇クリエーターズ・アートマン・ジャパン結成
       https://artman.tv/

2011年 津波被害の位牌修復ボランティアSpJ 結成
       https://savepray.jp/

2013年 クロツヅキ始動

アートマンで行ってきた伝統工芸の復興とSpJで活動してきた被災地復興支援で感じた知識と経験が集約されています

クロツヅキ・プロジェクトへの思い

アートとは何なのだろう。
僕は自分の置かれている環境での社会問題を分かりやすく表現するツールであると思っています。
僕の環境下にある社会問題とは何だろう。
1番は日本が伝統文化、芸術、工芸に無関心であること。
それによって日本の美しき文化が消え去り、つまらない日本になってしまうこと。

僕はアートマンという職人集団で伝統職人の存在価値をあげるために目立つことをしてきました。
それは「このままでは300年続く三河仏壇の伝統が途絶えてしまう」という危機感からでした。
残念ながら「変わった職人」「異端児」という見方が多く、10年近く活動を続けてきたが伝統復興など夢のまた夢です。

自己満足ではダメだと思い、国から補助をうけてジャパンブランド事業を三河仏壇の組合を巻き込んで立ち上げました。
これからって時に梯子をはずされプロジェクトは頓挫、人生で初めて挫折ってものを感じた瞬間です。

正直、僕は疲れてしまっていたのです。
僕のやってきたことは失敗だったと認め、すべてを破棄すべきだと大いに葛藤していました。

そんな中、2011年3月に東日本大震災が発生しました。

失意の中、強引に東北地方にボランティアに参加させらました。
そこで見たのは津波で傷ついた位牌や仏像でした。
三河仏壇の技術なら直せると思いました。
偶然が偶然を呼んで、2012年末までに120柱の位牌を修復して持ち主に届けることができました。

ほぼ毎月被災地に行くなかで、僕の考えが180°変わっていきました。
仏壇や位牌は僕にとって商品でした。
自分でも頭で理解はしていましたが、僕らが作る物は人々の支えになるもの。
「拝むものがなにもないから、寝ることもできない」
そう語ってくれたのは妻と子を津波で亡くした方でした。
「位牌がないと家族が集まる理由がなくなるんですよ」
位牌を届けに行って仮設住宅の片隅の小さな仏壇に納めながら僕に教えてくれました。

そして僕は言葉を発せなくなっていきました。

祈ってきたものは古くなってもゴミにならない。
傷がついてもゴミにならない。

東北の方々から教えていただいたのです。

僕のまわりにある社会問題は全く解決していません。
伝統的工芸品である三河仏壇は壊滅的な状態が続いています。
しかしあきらめているわけではありません。
アートマンとは違った切り口で社会問題をPRしていこうと思います。

クロツヅキでは廃棄されるものを活用してメッセージ性の強いものを作っていきます。
暗闇の中から光を見つけ出すことをテーマにしたアート活動です。

                                         都築数明